施設の両親から電話がきた

施設に入った両親が帰りたいと言い出した。引っ越したと説明したら、自分の家に帰れないのはおかしいと、もっともな苦情を言う。

あげく、「私らの家を勝手にさせへんで!」と怒鳴られたのが、ツラい。

ツラいけれど、想定内というか想定通り。考えていた通りだったけど、穏やかな入所だったから「嬉しい方に想定が外れるのかな?」と、期待してしまった。

理屈で応えても無駄なのは理解していたのに、キチンと説明をしてしまってNGワードを連発したようだ。

感情的になってはいけない、否定してはいけない、メンタルを強く保つ、なんて、調べていた事なのに、いざ強い言葉で両親に言われると冷静ではなかった。

助かった事に職員の方が、興奮する両親の元へ立ち寄って、なだめてくれた。その後、僕たちにも電話をくれて、前後の状況を説明してくれるだけでなく、話しぶりのコツも教えてくれた。両親だけでなく、僕らにも変化が必要だ。

介護付老人ホームに入所しました

もろもろの手続きを終えて、妻の両親が施設に入所しました。隣り合う部屋の確保や最上階であったことなどから、年金だけでは賄えない費用もかかりますが、2人の貯金を足らず分に当てていけば数年は大丈夫です。

その後の事は、その時に考えようと思いますが、我々にも多少は蓄えがありますので何とかなるでしょう。

今は、二人の介護が一気に軽減される妻の介護ロスを心配してます。
あーしてほしい、こーして欲しい、あんな所があります、こんな所があります、あれは出来ますがこれは無理、等々。

介護職員にアレコレ言いたいのはわかるけど、任せた限りは口出しは程々にね。

彼女の頭の中の介護はまだ続いているようですが、滞っていた僕らの時間を取り戻していこうと、思います。

と、書いた翌日から、毎日鳴る妻の携帯電話。
この話は追々に、簡単には進みません。

介護付老人ホームに決めました。

マンションに住んだことのなかったのが幸いして5階建ての介護付老人ホームに両親の入所が決まった。グループホームや住宅型も考えていたが、義父の認知の進み具合や両親の要介護の程度が下がる事がないのを思うと、多少費用が嵩んでも定額費用の方が予算が立てやすかった。考えていた費用より少し高くなるとは言え、妻の負担が減れば、また働けるかも知れないし、成るようになると思うわけだ。

冷静に考えて、両親に施設の入所を自分たちで考えてもらえるギリギリの機会だった。妻の献身が伝わるうちに、よく了承してくれたものだ。要介護が2と3の老夫婦だけで生活するのは危うすぎる。
でも、2人が施設に移る前に、家を綺麗にしてあげよう。少し遠出をして美味しいものでも食べよう。二人に喜んでもらえるように。もちろん、施設に入ってもらっても病院通いや愚痴。介護が終わらないのは、知っているけど、妻にも両親にも、今より負担が楽になって、楽しく毎日を送って欲しい。

妻を想う息子達に感謝する

ケアマネと前進の少ない相談を経て、いよいよ自力で施設探しを始めます。まずは、兄や息子が探してくれた住宅型ホームから探し始め、父の要介護3の対応を考えて介護付老人ホームを検討、さらに認知症の自立支援のグループホームに絞りました。ケアハウスは母は◯ですが父は無理そうで、特養は母には厳しそうでした。
考えていた条件として、
①両親が同じ施設に入所、
②父の要介護3の認知症に対応可能、
③2人が退屈せず過ごせるか、
④年金の範囲で賄いたい、
などを念頭に置いていますが、全ての条件を満たすのは難しいようです。
施設を選ぶなら必ず見学はした方が良いという話を聞き、妻と一緒に見に行くつもりでしたが、仕事が立て込み日が取れません。そんな時に、息子が僕の予定も知らずに妻に付いて行くって。どうやら、妻の変化に気づかないケアマネと違い、何かと心配してくれていた様子。
一年ほど前から祖父母の入所を妻に勧めていたらしく、見学に行くならと、同行を申し出てくれたみたいでした。
妻を心配する息子達の想いが嬉しくて堪りません。

ケアマネと相談してみて

ケアマネジャーとは、法律上「介護支援専門員」と呼ばれ、介護保険法を根拠として、厚生労働省がその運営基準を定めている。介護が必要なものの為に、適切なサービスが受けられるよう介護サービス業者や介護施設との連絡や調整を行うほか、要介護者の心身や環境を家族の要望を受けながら介護サービスの計画を策定するらしい。

昨日、ケアマネさんと面会し、認知症の進む父と軽度の認知の母の今後の相談をした。親と同居してでも自宅での介護を勧めると、既に疲弊している妻に聞いていたのに、妻の現状を説明すると、拍子抜けるくらい施設への入居が前提の話となった。

では、施設に入所するとして、今後の予想される介護サービスやホーム選びについて聞きたかったけれど、薬の服用とオムツくらいしか思いつかない僕に同意してくれたに過ぎない。ホーム選びには市の発行するパンフをくれた。住宅型といっても介護付ホームと似たサービスをする所もあるらしいと、僅かな新情報をいただいた。

90歳の認知症患者に障害者手帳の発行はあり得るのだろうか?要介護1と3の2人を介護するのに、気をつけておかなければならない点は?介護疲れの妻に対するケアは?グループホームを勧めるが地域制限のあるホームの空き情報は?少ない介護付を勧める具体的な根拠は?ウチの両親にだけ当てはまる介護をどうデザインすれば良いの?

僕の聞き方がマズかったのか?Google先生ほど詳しくないようだ。施設は自分たちで探して決めますと言い切ったら、安心したように見えた。

施設選びから難問

義父の認知が進み、両親をお願いする施設探しが急務となってきた。ネットであふれる情報を整理しつつ、ケアマネにも相談しながら探すのだけれど、思いのほかに考える事の多さに気がついた。

2人とも90を数える高齢ながら、歳の割に身体は動けているが要介護は1と3だ。

調べてみて、老人ホームの種類の多さにはじめて気づいた。特養やケアハウスはよく耳にしていたが、グループホーム、住宅型、介護付、高齢者サービス、介護老人保険施設、医療院などのそれぞれに違う役割や特徴を持っている。

慌てずに、今後10年を見据えて考えていこう。