鍵を忘れた日に限って家族が居ない。メールも既読にならない。所在なく待つ身の15分は長い。近所の目も気になって駅に置いてある自転車を取りに行く。45分すぎても既読にならない、仕方なく、近所の食堂に入り夕食を取る頃には、鍵を忘れた反省より連絡の取れない妻に腹が立ってきた。期待のオムライスも少し残念な味。
80分がすぎた頃に電話があって、簡単な謝罪と家に孫が来てるって。治らない怒りを追加注文のコーヒーで和らげても不機嫌な顔をしそう。
最初の帰宅から100分過ぎて帰宅。
「じいちゃん、風呂入ろう」
先にお帰りやろ!と、思いながらも、ずるいなぁーと、嫁の策略に笑顔で
「ただいま」