僕は知っている。
相手を想うと手間の嵩が高くなる。世話を焼いたり介護にしても。ましてや、贈り物だとなおさら。
至らぬ僕のために大切な2人の友人が還暦祝いをくれた。アイデアと手間暇の詰まった贈り物。加えて今回は高額。恐縮して遠慮する僕に、
「シバキますよ」にこやかに言う。
長さだけでない付き合いの深さ、彼女らから伝わる感謝と、彼女らへの感謝、そしてこの感激。
僕は知っている。手間とお金と気持ちが嵩高く積まれている。
戸惑いからか、じわーーーーーっと滲むような嬉しさ。一晩を経てニヤけてしまう。
のを、彼女らは知っている。