美ら海水族館がある本部半島に今帰仁村(なきじん)がある。そこに僕の好きなグスクで三本の指に入る今帰仁城が在る。
本物は知らないけれど、万里の長城をなんとなく思い起こす城壁。艶かしい曲線美が勇猛な城にあって優しげな雰囲気を醸す。城門からの高低差が要塞である事を思い出させるが、城内のアチラコチラに拝所を思わせる設えが残る。まさに、オキナワだ。
内地のお城と似ていて違う側面、要塞でありながら神に祈りを捧げる祭祀の場でもある。
北山と呼ばれた頃は不落の城も、当時を偲ぶのも難しい。今も首里に対する複雑な想いを抱えたまま、美しく勇猛な城は首里も薩摩もヤマトも受け入れるイマが在る。