ひと月ぶりの外出は僕らがドキドキ

両親を認知症治療のために病院に連れて行った。父にすれば、施設に入所以来、実にひと月ぶりの外出だ。

このひと月の様子からすると、2人を連れて出る事を許されたのが、今後も同じ施設に居続けられるのか、試されているような気さえした。

帰宅願望の繰り返しから大声で夫婦喧嘩を繰り返したり、夜中に廊下をウロついたりしているようで、時刻を気にせずに大きな声を発しているようだ。
ケア日誌を見せてもらうと施設の対処もよくわかる。
そんな父を外へ連れ出して、自宅の側を通って病院に行けるだろうか?病院から素直に施設に戻ってくれるだろうか?
朝から緊張を感じつつも、両親には、そんな素振りを感じさせないよう気をつけて、病院に到着。事情を説明しておいた医師からアドバイスをもらいながら、診察終了。普段の行程の3倍ほどの距離を走らせて、自宅周辺を大きく迂回して、無事、施設に送ることができた。

 

結果的には、父母から帰宅願望のセリフもなく、妻と入念に繰り返した対策も徒労に終わったけれど、安堵のため息とハイタッチが1日の疲れを表していた。

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