ご本尊がどなたかも調べずに箕面のお寺をお参りした。桜に惹かれたとは言え、突然、行くような流れになったのは、呼ばれたのかも?なんて、都合の良い事を考えていた。
拝観料を納め、境内に入ると、思っていたよりも広い視界と山裾に点在する御堂らしきものと、水煙舞う橋と、まだ咲き誇るサクラ。
山門をくぐると、水煙の正体は橋の下に設置された噴水と分かる。参拝者を浄めているのだろうと何となく感じる。
不思議な感動を覚え、たもとのベンチに座り水煙を眺めていると、風向きのせいか、霧が座る僕の方へ流れてきたかと思えば、水煙に呑まれてしまった。よほど浄められているのか、迎えられているのか、毛穴から霧が入り込むような感覚に襲われる。
友人に声をかけられて、我に帰り橋を渡り、先に広がる山の胎内に進んでいく。