退職の朝といっても、大した感慨は無かった

40年にも及ぶ仕事を退職するのだから、退職の日には過去を思い胸が熱くなるもの、と、思っていたけど、全然、そんな事ない。
あれ?
僕って感情的だと思っていたけど、案外、ドライなのかな?むしろ退職が嬉しくて、退職金が嬉しくて、通勤しなくて良いことが嬉しい。

でも、振り返れば、喜怒哀楽が溢れてくる。
結婚もした子供ができた、数年前にはお爺ちゃんになれた。

大した感慨は湧かないけれど、後で実感が湧くのかもしれない。
けど、20日もすれば再雇用が控えているせいかも知れない。

沖縄旅行計画を断念した日

緊急事態宣言が来月22日まで延長される。
定年退職を沖縄の神社に報告に行きたい!のは、不要不急に当たるのだろうな。

残念でたまらないけれど、仕方ない。
ただ、沖縄は大丈夫だろうかと心配になる。

やりたい事、やれる事

やりたい事は、すべてやりたい。やれる事は限られていても、やりたいようにやりたい。
だから、まずやりたい事を考えてみた。

沖縄に行きたい
三線が上手くなりたい
カラオケに行きたい
若い子にチヤホヤされたい
YouTuberに、なりたい
ブロガーから作家になりたい
ルーツを明らかにしたい
肩凝りを治したい
インプラントにしたい

大した望みのない事に気づいてしまった。

天災か人災か

静岡で発生した土石流で大きな被害が出た。火山灰の積もった地層に記録的大雨が染み込んだせいと報道されていたけど、斜面に盛り土を施した大規模開発の影響の可能性をニュースが伝える。

土石が町を流れる。

書いては消し、消しては書き、また消して。
すみません、お悔やみしか言えません。

嬉しくて嬉しくて甕の酒よりDVD

退職の節目にかつての後輩らが家まで届けに来てくれた一升甕。背には、金文字で記された僕の名と祝いの言葉が。
最も好きな忠孝の古酒が一番大切な盃の魚紋を泳がせる筈よ。
偶然でなく選んだ[忠孝]は僕の好みを知り尽くす、贈り人の想いが届く。

ところが、感動に震える僕に差し出されたDVDの表面には25年前の僕が熱唱していた。
してくれたのは、僕へのVideo Letter。
懐かしい顔が僕に話しかける。
口々に礼を言ってくれる。
オハコだった歌を教えてくれる。
照れ臭いくらい褒めてくれる。

決して順調でない経歴だけど、20年経っても自慢出来る種を蒔いてくれた。
このDVDに使われた時間は、何時間?何十時間?何百時間?
いったい何人の自由時間を奪って制作された?
お金だけじゃ作れないオンリーワンに、僕のやり方が間違ってなかったと、肯定された気がした。

嬉しくて嬉しくて嬉しくて嬉しくて嬉しくて嬉しくて嬉しくて嬉しく嬉しくて嬉しくて嬉しくて。

無性にカラオケがしたくなったのに、彼らは『大成功』みたいな顔をして帰ってしまったけれど、嬉しかった。