卒園した孫と2人で。

まだ、孫はオムツをしていたので、堺駅までの10分間のラピートが始まりだった。それからチャンスと見るや特急に乗るのが2人の楽しみだったけど、今春から小学生になる前に、コロナで延び延びになっていたヒノトリに乗ってきた。
もう何度となく行った大和八木駅までの豪華旅だけれど、卒園という事もあり、孫と話をして、さくらライナーに乗って吉野まで足を延ばす事にした。
終点から乗るロープウェイ、一目千本のサクラ。
2人で登る山道。妹も両親も居ないから、平気で甘える孫と今期の阪神タイガースの話を真剣にしている事の驚き。
短い区間での特急料金は割高だけど、クソ楽しいから仕方ない。
息子たちに聞くと、「面白かった」を連発しているらしいが、それは爺ちゃんのセリフだと返したい。

色んなことから、2人で行くのも難しくなってきたけれど、こっそり耳打ちしてやった。
「天空に乗れてないな」

午前6時の浴室で感じる季節

髪の毛を整えるために洗髪は朝にする習慣がついて30年以上になる。今朝も浴室に入り、週初めを感じていると、ふと、浴室の電気をつけていない事に気づいた。窓から入る日差しで、意外に明るかったから、点け忘れたんだけれど、髪の毛を洗う分には何の差し障りもなかった。
つい最近まで、黒い窓だったのに、いつのまにか薄青い窓に変わっていた。
春分を過ぎて、昼が夜より長くなる事に、今さら気付いた。
慌ただしく身支度を整えて家を出た頃には、すっかり朝の眩しさだ。
今年、迎える定年が、毎日のルーティンに季節を感じさせてくれたみたいだ。

心が狭いと思った事

20年前に病気してから、色々なものが一変した。性格はそのままでも、考え方は変わった。
向き進む事に全力で周りを見なかったから、何にも寛容だったように思う。

ところが
紗々が棚に二箱しか残ってないから、二箱とも買ってしまう。
部下を叱責する前にパワハラを意識してしまう。
育てて焼いた肉を取られた腹いせに、好きでもないウインナーをそいつの前からかっさらう。
意に反して褒めた部下の悪口を言わずにいられない。
意に反した指示を出す上司と談笑している。
2台分停めれるスペースの真ん中に自転車を置いて、後で置きにくる妻のスペースを確保する。

いざ書くとなると、思い出せないのは、狭い心を思い出したくないからか?知人に見られる事を知っている心の狭さか?

ウマ娘ってバカにしてたけど、なかなか!

テレビで見たウマ娘。擬人化するにしても競走馬を女の子に擬人化なんて、競馬ファンにしても興味をそそられないでしょ。
なんて、小馬鹿にして興味もそそられなかったゲームにハマりつつある。
もともと、僕はゲームが好きだ。その傾向を知る息子に食わず嫌いせずに、少しだけやってみてと、強く勧められた。
確かに、彼は僕を知っている。育成方法が大好きなパワプロに類似している、実在の馬の特徴を擬人化なのに上手く表現している。
だんだんと、レースで走る彼女たちに違和感を覚えない、二の足に競馬の興奮を思い出す。
昔、ウチにあったオグリキャップの小さなぬいぐるみを思い出させるオグリのカード。

くそ、楽しいゲームじゃないか。
息子のススメにハマるのもシャクだけど、見た目で判断できないのは人もゲームもアニメも仕事も同じだね。
大好きなウマの擬人化に嫌悪感を抱く僕みたいな人へ、嫌う前にレースまでしてみよう。

オンデマンドバスという社会実験

3月30日から新しい公共交通の試行を行うという記事を見つけた。とりあえず、狭い地域で実施してみて、成果がありそうなら、順次エリアを拡大と言ったところだろう。
なかなか興味深い。

アプリで、300mごとに設置されるバス停に指定された時刻に来てくれるというもの。規定路線はなく、最寄りのバス停を繋いで走る乗合バスらしい。まるで、市バス価格で乗れるタクシーのようだと、驚いたものの、いくつかの疑問点も現れた。

通る道順が決まっていないという事は、時刻表もないって事。何分の電車に乗りたい、何時から病院の予約がある、なんていう時は、十二分に余裕を持ってバスの予約をしないと心配になる。タクシーではなく8人乗りの乗合バスだから、加齢臭や花粉の咳込みで周りの目が気になるかも知れない。
でも、慣れてくれば、安く便利な交通手段になる期待感はある。

ふと、バス停でもないところで、手を挙げれば停まる沖縄の路線バスを思い出した。

僕にある3月の沖縄

初めて家族で沖縄に行ったのは、もう20年以上も前の話。念入りに計画して、僕らも子供たちもヨソイキの服に着替えたっけ。ツアーパンフを見比べて可能な日程で一番安かったのが3月30日の出発だった。
原点となる氏神さまにお参りして、沖縄リゾートを走り回った。快晴に恵まれたのをいい事に3月に海水浴を楽しんだ、けれど、コレが誤算。さすがに寒かった?のではなく、日差しが強くて、季節外れの日焼けに夜通しタイヘンだった。
僕らの沖縄は3月の末に行く事が多くなったから、この季節になると気持ちがゾワゾワしてくる。シーミーにぶつかって、お供えのお重をプレゼントされた事もある。曇りの日の海水浴は唇が紫になった。
思い出のビデオは大作映画を超える長さがあり、数えるほどしか見ていない。

僕らの原点は神社にあるけれど、家族の沖縄旅行の原点は、当時住んでいた団地の六畳間だ。
もう少ししたら、孫の歳が初めて行った息子に届く。