嬉しくて嬉しくて甕の酒よりDVD

退職の節目にかつての後輩らが家まで届けに来てくれた一升甕。背には、金文字で記された僕の名と祝いの言葉が。
最も好きな忠孝の古酒が一番大切な盃の魚紋を泳がせる筈よ。
偶然でなく選んだ[忠孝]は僕の好みを知り尽くす、贈り人の想いが届く。

ところが、感動に震える僕に差し出されたDVDの表面には25年前の僕が熱唱していた。
してくれたのは、僕へのVideo Letter。
懐かしい顔が僕に話しかける。
口々に礼を言ってくれる。
オハコだった歌を教えてくれる。
照れ臭いくらい褒めてくれる。

決して順調でない経歴だけど、20年経っても自慢出来る種を蒔いてくれた。
このDVDに使われた時間は、何時間?何十時間?何百時間?
いったい何人の自由時間を奪って制作された?
お金だけじゃ作れないオンリーワンに、僕のやり方が間違ってなかったと、肯定された気がした。

嬉しくて嬉しくて嬉しくて嬉しくて嬉しくて嬉しくて嬉しくて嬉しく嬉しくて嬉しくて嬉しくて。

無性にカラオケがしたくなったのに、彼らは『大成功』みたいな顔をして帰ってしまったけれど、嬉しかった。

沖縄に線状降水帯の予報が出た

全国で初めて、線状降水帯の予報が出た日、沖縄各地は豪雨に見舞われた。

沖縄は内地の人が思うほど、平らではなく、結構、起伏に富んでいる。丘の中腹には、団地?と見間違うばかりのお墓が並んでいたりする。
そんな、沖縄に豪雨の予報は、台風並みに怖い。

昨日の新規感染者数は84人と人口あたりでは、まだまだ高い水準を推移している。

天災も人災も沖縄を避けて欲しいと、願います。

ワクチンを沖縄に

国際通りの人手が既に増えているという、沖縄では宣言が続いているけれど、他県の解除後、二倍になった日もあると言う。
観光客に酒は出せないと言うと、要請を守らない別の店に行ってしまうと嘆く声が紹介されていた。

観光で成り立つ街を、もう責められない。悪循環を起こすと分かっていても、賑わいがないと、コロナでなくとも命が危険に晒される。

さっそく、行って酒を飲もうとする観光客にも腹立たしいが、沖縄の窮状を思えばもどかしい。

早く、沖縄にワクチンを。10万人あたりの感染者数の最多な地域に政府は救いを。
できる支援を沖縄にして欲しいと願います。

祝い袋に入っていなかったもの

退職のお祝いに大切な友人が家に来てくれた。
ワクチン接種、階上住民の嫌がらせ、引越し準備と少し疲弊していた心が和む。

ジャジャーンの声ファンファーレと共に、差し出された祝儀袋に「御祝」の文字と二人の名前。
戸惑いを隠せない僕が受け取った瞬間に引き抜かれる表紙!スルスルと下から出てきた文字は[目録]って。
混乱しつつも、笑顔の二人に促され開封すると、お祝い品の目録、完成まで3ヶ月ってある。

笑った。

彼女らは現金入れるような野暮じゃないのは、知っていたけど、目録って、完成まで3ヶ月って。

慰霊の日に届いた戸籍謄本

昨日、沖縄に請求していた戸籍謄本が届いた。祖父の原戸籍だけれど、可能であれば曽祖父の戸籍も欲しいとリクエストしていたけれど、返送されたのは祖父のものだけだった。
理由が書いてあった。

[再編されていません]

よく、祖父の謄本を見ると、戦火による消失のため再編とある。
知らない現実を突きつけられた。
慰霊の日に届いた戸籍謄本には、70年余り前の災いが、それとなく記載されていた。

当たり前の事に、今頃、気付いた。
僕の父や祖父や曽祖父は、『その時』、沖縄に居たんだ。

慰霊の日を迎えた沖縄のニュースが辛くてたまらない

僕は琉球王朝にルーツを持つ子孫として、沖縄のというより、古琉球に強い興味を持っています。浦添ようどれを訪ねた時は英祖王と尚寧王の墓に感銘を受けましたが、案内してくれた方の悔しさは沖縄戦の赤壁とも言われる前田高地を語っていただいた時に滲んでいたように思います。

鹿児島から660キロという、海の彼方に嫌な事を押しつけてきたのに、遺骨の混じった土を基地建設に使う事も、仕方ないですか。

戦争の怖さが、沖縄戦から目を背けさせます。
だから、毎年、慰霊の日のニュースは辛くて堪りません。