使い道

職場の同僚が給付金の申請を終えたという。いくらか役場に寄付するかなんて聞いてみたら、彼なりの理屈があった。

見えない大阪を助けるより身近な人を手助けしたい。いつも通っていた店がようやく再開できたと喜んでいたから、金を落としてやりたいんや。要請受けて休んだものの、あとひと月延びたら永久に休むところやったらしい。馴染み客が金を落とすから頑張れって話してたとこや。

呑みたいだけやないか。と、笑いながらも、あながち外れっぱなしの的でも無いのかな。僕も寄ってみるか、3ヶ月ぶりに。

検温と消毒

先週まで普通に入れていた百貨店の地下売り場なのに、ふと見るといくつもの扉が封鎖されている。見ると、[入口はアチラ]の矢印。進む方向が同じなので何となく入口扉に近づいてビックリ。消毒液がズラリと並ぶ長机の後ろに大きな検温マシーン。高いと表示された人には係員が個別に測りに行くようだ。しかも、一方通行ですれ違い密を避ける配慮。

入口で感心していたら、係員に消毒液の利用を促されて、飛んできた別の係員が隣の男性のオデコを個別に検温していた。自分でない事になんとなく、ホッとして。

気づけば、土産を買うつもりも無かったのにバームクーヘンを買っていた。

解除明けの月曜日

休業要請の解かれた週末はなかなかの人出だったけれど、距離を置いたり、消毒、手洗いなど、油断を気遣う姿があちらこちらに見られた。

明けて、今朝の車内もこの2週間と比べるとなかなかの混雑ぶりだ。改札に置かれた消毒液を活用するだけの仕方ない通勤姿。

そういえば、ひと月程前にも会社の対策と混んでる車内のジレンマを感じていたっけ。

でも、大半のマスク姿、吊革持つ人の少なさ、車内の静けさ、油断を気遣う姿は、ここにもある。

浸透した習慣

みんな分かってる、気は緩んでいない。今日も電車は空いている、隙間に身体を押し込む人もいない。窓も開けられ会話も聞こえない。ただ油断をせずに日常を取り戻したいと思っている。もう、手指の消毒もうがいも密集を避けるのも日常だ。

解除を受けても、新たな日常で身を守るくらいの意識は浸透したと思う。

僕には家族がいる。

臆病?

上の階から床ドンされた。ウチの声の大きさが地響きのようで眠れないらしい。最初は深夜だったが、最近では日曜日の昼間でも土曜日の午前でも床ドンだ、苦情を言うと昼間に寝る日もあると喚く。頻繁ではないが稀でもない頻度。普段は挨拶にも応えず俯くのに激昂型だ。素性が知れてるし身体の不調も知っているので怖くはないのだが、突然キレて床ドンする神経が恐ろしい。

天井ドンや扉ドンして、やり返してはダメだと、被害者でいようと妻は引き留める。今年になって酷いなんて、スティホームの影響だと言えないこともないのかな。

怖がる勇気

昨晩、緊急事態宣言が一部解除された。大阪モデルも7日間達成し休業要請も徐徐に解除されていくようだ。

カラオケ、パチンコ、ボウリング、1番したいのはまだだけれど体がウズウズする。ちょい呑みくらいは大丈夫かな。

でも、怖いのは怖さを忘れることだ。発症からひと月も経たずに命を連れ去る病気の恐ろしさを軽視してしまうことだ。飛沫感染、接触感染、感染経路を考えて出かけたい。既往症のある自分の身を守るためでなく、老親や孫にウツしたくない。臆病になる努力をして家を出よう。

ちゃんと怖がる勇気を持とうと思う。